システム開発を海外にアウトソーシングするメリット・デメリット

このページでは、システム開発を海外にアウトソーシングするメリット・デメリット について解説します。

システム開発を海外にアウトソーシングするメリット

海外のアウトソーシングで得られる主なメリットは、以下の通りです。

コストの削減

アウトソーシングを依頼する国や拠点によって差はありますが、システム開発を海外にアウトソーシングすれば、エンジニア1人にかかるコストを削減でき、人件費を抑えることができます。海外のエンジニアの人件費は、国内の半分以下と言われているためです。さらに、依頼するのが海外の業者との取引になるため、物品の調達コストも削減できます。

人件費と調達コスト、2つのコスト削減を実現できれば、開発したシステムの競争力アップにもつながります。

リスクの分散

海外にアウトソーシングすることで、プロジェクトのリスク分散につながります。

自然災害に遭ったり労働争議が起こったりなど、想定外の問題が起きた際、国内の外注業者にのみに依存している状態だと業務が停止してしまう可能性があるためです。

海外の業者と取引していれば、国内で自然災害が起きても完全に業務が停止するリスクを避けられます。複数のアウトソーシングを利用していれば、とある業者との間で問題が発生しても他の業者に依頼できます。

自社のグローバル化への準備

海外の業者との取引を通じ、現地のビジネスネットワークを構築しておけば、グローバル展開の際に支援やサポートを受けられる可能性があります。

現地の業者と信頼できる関係を築いておけば、現地言語や文化にあった製品やサービスは何かなど、市場参入についてのアドバイスを受けられるかもしれません。

現地の市場に精通する海外業者との関係性を深めておくことは、グローバル化の準備を進める上で有効です。

システム開発を海外にアウトソーシングするデメリット

海外へのアウトソーシングで得られるのは、メリットばかりではありません。開発を依頼するデメリットや注意点も存在します。

海外企業とのコミュニケーションの問題

依頼先に細かなニュアンスの言葉や意見が伝わらないと、開発の要件や仕様に対する理解度のギャップが生じてしまう可能性があります。コミュニケーションに食い違いがあると、せっかく低コストで案件を依頼できたとしても、設計や要望とは全く違ったものが納品されるといった結果になりかねません。

度重なる修正が発生すれば、開発期間が長期化してコスト増大にもつながります。

言葉の壁をどう克服するかは、海外アウトソーシングにおける重要な課題のひとつです。

品質や進捗に関するリスク

アウトソーシングを依頼する拠点によって、エンジニアの開発スキルや品質への意識には違いがあります。思ったような品質に仕上がらない、プロジェクトの進捗が遅れるといったリスクがあります。

実際に海外アウトソーシングを利用した企業からは、「言語や文化の違いから進捗が上手くいかず、進行管理に時間も手間もかかった」という声も少なからず聞かれています。

セキュリティに関するリスク

海外アウトソーシングによるシステム開発では、セキュリティリスクも大きな課題です。業者選定に失敗すると、不正アクセスや情報漏洩といった危険にさらされるおそれがあります。

海外アウトソーシングを利用する際には、セキュリティ環境や情報管理体制が整っているかを確認し、十分に対策を行っている業者かを確認しましょう。

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